ハッブル望遠鏡が捉えた火星の衛星
NASAのハッブル宇宙望遠鏡の鋭い眼が、火星を周回する小さな月「フォボス」を捉えました。この月は非常に小さいため、ハッブルの写真では星のように見えています。
ハッブル宇宙望遠鏡は、22分間に渡って13回の露出を行い、この小さな月の軌道を示すタイムラプスビデオを作成しました。ハッブルの観測は火星の撮影を目的としており、月の登場はおまけだったのだ。
ハッブル宇宙望遠鏡が2016年5月に火星の対極付近を観測したとき、こっそりとした仲間が写真に写り込んだ。ギリシャ語で「恐怖」を擬人化したフォボスは、火星を周回する2つの小さな月のうちの1つです。ハッブル望遠鏡は、22分間にわたる13回の露出で、フォボスが7時間39分の軌道を移動する様子をタイムラプス撮影しました。
クレジット NASAゴダード宇宙飛行センター
フォボスは、16.5マイル×13.5マイル×11マイルのフットボール型の物体で、太陽系で最も小さな衛星の1つです。あまりの小ささに、ワシントンD.C.の環状道路にすっぽりと収まってしまうほどだ。
この小さな月は、わずか7時間39分で1周しますが、これは火星の自転よりも速い時間です。火星の西から昇り、火星の1日(約24時間40分)の間に、赤い惑星の周りを3周します。太陽系の自然衛星の中で、親星の1日よりも短い時間で惑星を一周する唯一の衛星である。
1969年7月20日、アポロ11号の有人月面着陸から約2週間後、NASAのマリナー7号が火星を通過し、フォボスを初めてクローズアップして撮影した。1976年7月20日、NASAの着陸機「バイキング1号」が火星表面に着陸した。その1年後、親機であるバイキング1オービターがフォボスの詳細な写真を初めて撮影し、月が粉々になりそうなほどの衝撃を受けたクレーターがぽっかりと空いていることを明らかにした。
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